フフのひとりごと

ドラセナ フラグランス

マリー美容室に寄った。

「花がもうすぐ咲くから」とうれしそうに言う。

2時間後ぐらいに開花するからね、とのこと。

その時点ではこうだった。

直訳すると『ブラジルの棒』という名の植物だそうだ。

今まで花が咲いたのを見たことがない。

2時間ほどすると、本当に様変わり。

この次来た時にはもう咲いてないと思う、とのこと。

後でネット検索してみたら

『ドラセナ　フラグランス』というらしい。

『幸福の木』という名前も見つけたけれど、

そこに載っていた写真の植物はちょっとこれとは違うようだ。

それでも、たまたま寄ったときにきれいな姿が見られたのは幸せなこと。

それに、マスク越しにもかすかに甘い香りが漂ってきたのだから、

『幸福の木』という名前も悪くないかもしれない。

家の価格も家賃も上昇中

アパート売買のサイトや賃貸アパートの広告を見るのが好きだ。

間取りや価格を比較するのは楽しい。

が、近頃、アパートの価格・家賃がずいぶん上がっている。

以前は、誰が買うの？というような値段が

今では普通になってきた。

これは尋常ではない、と思っていたら

パンデミックでリモートワークをする人が増え、

特にアメリカ人が当地に長期滞在するようになったという記事を目にした。

こちらは物価が安いし、気候もよいし、食べ物もおいしい。

暮らすにはうってつけというわけ。

アメリカからもさほど遠くない。

入国制限もない。

そのため、都市部の住居の価格や家賃が上がり、

現地の人は迷惑を被っているという。

ああ、だからか！

リモートワークが可能であれば

どこでも仕事ができる。

利点は大きいと思っていたけれど、

地元の人たちとの「格差」が生まれ、

それで生活が苦しくなる人もでてくる。

思わぬ弊害に、『富める国』との『差」について

考えさせられた。

写真の印象は当てにならない

何日か前に人を判断する材料に写真を使ったことを書いた。

Aさんは怖そうなイメージ。

Bさんは表情が柔らかい。

で、Bさんにまずイベントの司会をメールで依頼した。

ところが2日たっても返事が来ない。

少し急いでいたので、

Bさんのワッツアップ番号を知っている人に

連絡してもらえないかと頼んだ。

そのおかげで、翌日返信が届いた。

当日は他のイベントと時間がぶつかっているそうで、断られた。

残念。

そこで、Aさんにメールを出す。

半日もたたないうちに返事が届いた。

「喜んで引き受けます」とのこと。

親切なメールだった。

こわい印象を受けていたAさん。

どうやら、全然こわくないみたい。

メールの書き方も好印象。

写真のイメージとは逆だ。

やはり、写真だけで判断するのは間違いだった。

ただし、後で気づいたのだけれど、

私はAさんと同じオンライン会議に出席したことがあるようだ。

もしかすると、その理由で親切だったのかもしれない。

あまり覚えておらず、申し訳ない…

『朝が来る』

昨日『Mother　マザー』（大森立嗣監督、2020）を見たのは書いたけれど、

監督名を忘れていた。

今日は『朝が来る』（河瀨直美監督、2020）（英語での題名は True Mothers）を

オンライン上のレンタル（240円ぐらい）で見る。

両方とも同年に制作され、「母性」「母親であること」がテーマになっている。

『朝が来る』では特別養子縁組についてのテーマも絡む。

河瀨監督の映画だというので、とても期待していた。

最初の美しい映像を見たとき、だから河瀨監督は注目されるのだと納得。

しかし、映像が美しすぎて、登場人物の心理とはかけ離れたものになり、

観る側の集中力が途切れる。

一瞬、迷いや悲しみが明るい光の輝きに変わってしまうからだ。

セリフではなく映像で語ろうという意図はとてもよいのだけれど、

このテーマにはそぐわないな、というのが正直な感想。

あるいは、映像がテーマの掘り下げの妨げになっていると言えばいいだろうか。

とはいえ、見終わってから、何かが心にずっしりと響いているので

そこがこの映画の優れたところだと思う。

この監督、国際的に知名度が上がるにつれて

それなりのテーマを探そう、いい小説を原作にしようとしているようだ。

もっとローカルなものに目を向ければ

味があって深みのある作品が生まれるように思えるけれど、

これは全く持って個人的な感想。

下の写真は映画とは無関係。

でも、「母性」の桎梏のようなものが少し関係している気がしないでもない。

【追記】

バイオリニストの佐藤陽子さんが亡くなったことを今しがた知った。

この方、池田満寿夫のパートナーだったが、

池田氏の他界からもう25年もたつのかとびっくり。

お二人の関係が芸術に濃密に反映していたようで、とても印象に残っている。

Mother マザー

Netflix で「Mother　マザー」を見た。

どこかで、この映画のテーマと俳優たちの演技が優れている

と読んだからだ。

ご覧になった方もいると思うが、

これは17歳少年による祖父母殺害事件を基にしている。

母子の共依存。

男たちにすがり、暴力を受け、捨てられ、子を連れて逃げる母親。

金がなく、最低限の生活さえままならない一家。

それでも、息子は最後まで母親のことが好きだと言う。

理不尽な要求をされても

結局は母の言うことに従う。

少年の気持ちが切なく、溜息が出た。

　

「自分の子どもだ。どう育てようが自分の勝手」

と言い切り、怒鳴る母親。

思わず「いや、違うよ」とつぶやいてしまったが、

そのようにしか答えられない大人になった女や

その家族の救いがたい、出口のない状況を考えると

暗い気持ちになった。

キャストは皆、素晴らしい。